【要約】
侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)、肺炎に対する肺炎球菌ワクチン(PCV)の効果、死亡率を評価する必要がある。
HIV陰性の子供のワクチンに含まれる血清型の肺炎球菌によって引き起こされるIPD(VT-IPD)、レントゲンで診断される肺炎を予防するためのPCVの効果を更新するために今回の研究(systematic review)がおこなわれた。
文献はCochrane Central Register of Controlled Trials (CENTRAL) (The Cochrane Library 2009, issue 1), MEDLINE (1990 toWeek 4 February 2009); and EMBASE(1974 to March 2009).から検索。IPDや臨床的に肺炎と診断されたり、画像で肺炎と診断された2歳以下の113,044の子供のPCVとプラセボ、他のワクチンとの比較を行ったRCTを選んでいる。
ワクチンの有効性
・7つの文献から、VT-IPDに対して80%の有効性(95% CI 58% to 90%, P < 0.0001)
・すべての血清型によるIPDに対して58%の有効性(95%CI 29%to 75%, P = 0.001)
・WHOの基準でレントゲンで診断された肺炎に対して27%の有効性(95%CI 15%to 36%, P < 0.0001)
・臨床的に肺炎と診断される肺炎に対して6%の有効性(95% CI 2% to 9%, P = 0.0006)
・すべての原因の死亡率に対して11%の効果(95% CI -1% to 21%, P = 0.08)
・HIV陽性の子供でも同様
【文献名】
Pneumococcal conjugate vaccines for preventing vaccine-type invasive pneumococcal disease and X-ray defined pneumonia in children less than two years of age (Review). The Cochrane Collaboration and published in The Cochrane library2009, Issue 4.