― 文献名 ―
Choosing
Wisely | An Initiative of the ABIM Foundation(http://www.choosingwisely.org/)
― 要約 ―
AAFP
1. 腰痛は最初の6週間はレッドフラッグがないのに画像診断を実施してはいけない。
2. 軽症から中等症の急性副鼻腔炎は症状が7日以上続いたり、最初の臨床的な改善の後の悪化がない限りは、抗菌薬をルーチンで処方してはいけない。
3. 骨粗鬆症のスクリーニングは、リスクファクターのない65歳未満の女性や70歳未満の男性ではDEXAを実施してはいけない。
4. 年1回の心電図やその他の心臓のスクリーニングは、症状のない低リスクの患者では実施してはいけない。
5. 子宮頸がん検診は21歳未満の女性や非がん疾患で子宮を切除した既往のある患者では実施してはいけない。
6. 39週以前に、待機的な医学的適応のない分娩誘発や帝王切開は予定してはいけない。
7. 39週から41週までの間に、子宮頚管の熟化が不十分な場合に、待機的な医学的適応のない分娩誘発は避けるべきである。
8. 頚動脈狭窄症は無症状の成人患者はスクリーニングしてはいけない。
9. 子宮頸がんは65歳以上の女性で過去に十分なスクリーニングを受けていた人やその他の高いリスクがない人にはスクリーニングしてはいけない。
10. 子宮頸がんは30歳以下の女性で、HPVテストのみやHPVテストと細胞診の組み合わせでスクリーニングしてはいけない。
11. 中耳炎では2歳から12歳までの子どもで、重症症状がなく、経過観察が妥当な場合に抗菌薬を処方すべきではない。
12. 初発の尿路感染症で2か月から24か月までの子どもにルーチンでVCUGを実施すべきではない。
13. 前立腺癌はPSAや直腸診でルーチンにスクリーニングすべきではない。
14. 脊柱側彎症は青年期にスクリーニングすべきではない。
15. 経口避妊薬の処方のために内診やその他の身体診察を実施すべきではない。
― 考察とディスカッション ―
Choosing Wiselyは米国の医学会で始まった取り組みである。日本でも、ジェネラリスト教育コンソーシアム出版の書籍が販売されている。実施すべき事をすべきなのは当然であるが、実施すべきでないことにも目を向け、患者さんに適切な選択肢を提示できるようにしたい。
開催日:平成26年3月12日