―文献名―
Harriet J Forbes,et al:Quantification of risk factors for herpes zoster: population based case-control study.BMJ 2014; 348 doi
―要約―
【Objectives】
年齢別でのherpes zosterに対するリスクファクターの定量化を行うこと。
【Design】
case-control study
【Participants】
2000年~2011年の間に帯状疱疹の診断に至った114,959人の成人と年齢、性別、診療を症例対照させた549,336人の成人。
【Main outcome measures】
帯状疱疹の潜在的なリスクの大きさを見積もり、年齢ごとで補正した調整オッズ比を用いるために条件付きロジスティック回帰を用いた。
【Results】
ケースと対照群の年齢中央値は62歳であった。
帯状疱疹のリスク上昇と関連した因子は、
関節リウマチ (3111 (2.1%) v 8029 (1.5%); adjusted odds ratio 1.46, 99%信頼区間 1.38 to 1.55),
炎症性腸疾患 (1851 (1.3%) v 5118 (0.9%); 1.36, 1.26 to 1.46),
COPD (6815 (4.7%) v 20 201 (3.7%); 1.32, 1.27 to 1.37),
気管支喘息 (10 243 (7.1%) v 31 865 (5.8%); 1.21, 1.17 to 1.25),
CKD (8724 (6.0%) v 29 437 (5.4%); 1.14, 1.09 to 1.18)
うつ病 (6830 (4.7%) v 22 052 (4.0%); 1.15, 1.10 to 1.20)
1型糖尿病(2型ではなく) (adjusted odds ratio 1.27, 1.07 to 1.50).
多くのリスクファクターで若年者のほうが効果が大きかった。
重症な免疫抑制状態にいる患者においては最もリスクが大きかった。
リンパ腫 (adjusted odds ratio 3.90, 3.21 to 4.74)
骨髄腫 (2.16, 1.84 to 2.53)
【Conclusions】
患者の状態と帯状疱疹のリスクは関連していることが分かった。一般的に若年者においてリスクの上昇幅が大きかった。帯状疱疹の最も高いリスクファクターを有している集団に対しては現在ワクチンは禁忌となっている。しかし、これらの集団へのリスク低減の方略は重要課題である。
【実施日】
2014年7月9日(水)