研修医の引越し
後期研修医3年目の木田です。
「それでは、これで引越し荷物の運び込みが終了となります。」
先日4月2日の引越しを含め、ここ2年間で5回の引越しを経験した。
当センターは広い道内に6か所の診療所、2か所の病院が研修施設としてあるため、研修医は頻繁に引越しをする必要が出てくる。
現在はさまざまな観点から1年ごとの移動に落ち着いたようだが、以前は半年ごと、さらに遡ると3か月や4か月での移動もあったようだ。
異なる環境、習慣、人、気候、産業、人口構成の中で医療を経験することは、よい家庭医になるため、いや人生において必須であり非常に貴重な経験となる。
かのピカソも一説によると生涯に93回もの引越しを経験したといわれており、作品への影響も計り知れない。
しかし、家族はそう言ってはくれない。
「夫のロマンは妻のフマン。」と、ある同僚に酒の席で言われた。
引っ越しでウツになる患者を診ていながら、これだけ頻繁な引越しを強要している自分に後ろめたさを感じつつ、理解ある家族に感謝している。
後期研修医3年目 木田